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【人生の総まとめ❹】 人と人の距離が近すぎる

  1950年代から1960年代における中国の田舎の住宅事情の話しである。日本の江戸時代の長屋に相当する非常に狭い住宅事情がある。中国東北内陸部は基本的オンドル構造である。今風に言うと岩盤浴に近い構造で、料理する火が煙突までの通路の上に当たるのがオンドルで、この上が寝場所である。

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オンドル(筆者は14歳までずっとこの上に寝る生活していた。毎日が岩盤浴。)

  この時代の標準な一軒の家には、間取りが3つで、真ん中の間には出入口があって、そこに左右に分かれ、手前と奥にかまどがあり、4つのかまどが4つのオンドルになっており、オンドルの手前と奥でさらに分かれて、全部最大で8家族が入れると言う人間史上最大の密度である。それぞれの家族には間切として布一枚の垂れ幕である。個人情報やプライバシーと声高に叫ぶ今とは、到底考えられないのである。

  なお、この時代には、未だ電気がなく、テレビ、ラジオ、スマホもなく、暗かりである時代であるゆえ、むしろ自然に近い暮らしぶりである。人と人の距離が近すぎる。

  なお、酷寒の冬には、氷点下30度の外へトイレ行くとすぐに凍傷になるため、部屋の中に、お盆に用を足すのである。

  人間は面白いもので、この状況であるにもかかわらず、子供の数は今の時代より数倍である。人との距離感が子供の数と正比例するとと言っていい。少子化の原因は経済的な理由もあろう。結局、人との距離感で決まると思わざる得ない。

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かまど(筆者もこのようなかまどでご飯を炊くことができる)